Thrill me
2018/12/22  19:30開演(私:成河  彼:福士誠治)
東京芸術劇場シアターウエスト

通路をゆっくりと1人の男が重そうに歩いてくるところから始まった。刑務所内の審理室、仮釈放請求審理委員会で、受刑囚「私」は語り始める。

この公演は、「私×彼」が「成河×福士誠治」と「松下洸平×柿澤勇人」の2パターンあり、「私」と「彼」そして1台のピアノのみで繰り広げられる。今回観たのは「成河×福士誠治」バージョンだ。

成河の「私」は34年前と現在を軽々と行き来する。姿勢、表情、声…照明も相まってまるで別人。大学生の「私」から一瞬で変わり、本当に1人がやっているのか信じられないほど。

大学生の「私」は自分をニーチェの描く"超人"だと自負する「彼」の、完全犯罪こそが社会を超越し、"超人"の自分達でもスリルを味わえるという考えに巻き込まれ、次々に犯罪を重ねていく。そしてついに、残忍な誘拐殺人を起こした。しかし、「私」は犯罪現場に眼鏡を落としてしまう。着々と進む警察の捜査に先に「私」が、そして「彼」も捕まる。一方的に「彼」がリードしているように見えた関係性。だが本当に支配していたのはどちらだったのか…

福士誠治の「彼」はスタイリッシュで冷たくて、余裕たっぷりな様子がたまらない。まさに「息もつかせぬ100分間」だった。劇場は小さく、舞台上の2人の緊張感が客席にダイレクトに伝わってくる。

東京公演は1/3ほど終わったところ。2パターンそれぞれ、千秋楽にかけて進化し続けて行くのが楽しみだ。観終えてすぐ、もう1回観たい、と思ってしまったのが恐ろしい。(小野)

#観劇記録#スリルミー#成河#福士誠治#thrillme#松下洸平 #柿澤勇人

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